【H27改定・GH】看取り介護加算

【報酬告示】
イ(短期利用以外)について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合して いるものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同生活 介護事業所において、別に厚生労働大臣が定める基準に適合す る利用者については、看取り介護加算として、死亡日以前4日 以上30日以下については1日につき144単位を、死亡日の前日及 び前々日については1日につき680単位を、死亡日については1 日につき1,280単位を死亡月に加算する。ただし、退居した日の 翌日から死亡日までの間又は医療連携体制加算を算定していな い場合は、算定しない。

※ 別に厚生労働大臣が定める施設基準の内容は次のとおり。
指定認知症対応型共同生活介護における看取り介護加算に係る施設 基準
イ 看取りに関する指針を定め、入居の際に、利用者又はその家族等に対して、当該指針の内容を説明し、同意を得ていること。
ロ 医師、看護職員(指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員 又は当該指定認知症対応型共同生活介護事業所と密接な連携を確 保できる範囲内の距離にある病院若しくは診療所若しくは指定訪 問看護ステーションの職員に限る 、介護職員、介護支援専門員 その他の職種の者による協議の上、当該指定認知症対応型共同生 活介護事業所における看取りの実績等を踏まえ、適宜、看取りに関する指針の見直しを行うこと。
ハ 看取りに関する職員研修を行っていること。

※ 別に厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者の内容は次のと おり。
指定地域密着型サービス介護給付費単位数表の認知症対応型共同生 活介護費の注5の厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者
次のイからハまでのいずれにも適合している利用者
イ 医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者であること。
ロ 医師、看護職員(指定認知症対応型共同生活介護事業所(指定 地域密着型サービス基準第九十条に規定する指定認知症対応型共 同生活介護事業所をいう の職員又は当該指定認知症対応型共同 生活介護事業所と密接な連携を確保できる範囲内の距離にある病 院若しくは診療所若しくは指定訪問看護ステーション(指定居宅 サービス等基準第六十条第一項第一号に規定する指定訪問看護ス テーションをいう の職員に限る 、介護支援専門員その他の職 種の者(以下この号において「医師等」という が共同で作成し た利用者の介護に係る計画について、医師等のうちその内容に応 じた適当な者から説明を受け、当該計画について同意している者 (その家族等が説明を受けた上で、同意している者を含む であ ること。
ハ 看取りに関する指針に基づき、利用者の状態又は家族の求め等 に応じ随時、医師等の相互の連携の下、介護記録等利用者に関す る記録を活用し行われる介護についての説明を受け、同意した上 で介護を受けている者(その家族等が説明を受け、同意した上で 介護を受けている者を含む。)であること。

【解釈通知】
看取り介護加算について

① 看取り介護加算は、医師が、一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した利用者について、そ の旨を利用者又はその家族等(以下「利用者等」という。)に 対して説明し、その後の療養及び介護に関する方針についての 合意を得た場合において、医師、看護職員、介護職員、介護支 援専門員等が共同して、随時、利用者等に対して十分な説明を 行い、療養及び介護に関する合意をながら、利用者がその人 らしく生き、その人らしい最期が迎えられるよう支援すること を主眼として設けたものである。

② 利用者等告示第40号ロに定める看護職員については、認知症 対応型共同生活介護事業所において利用者の看取り介護を行う 場合、 利用者の状態に応じて随時の対応が必要であることか ら、当該認知症対応型共同生活介護事業所と密接な連携を確保 できる範囲内の距離にある病院、診療所若しくは訪問看護ステ ーション(以下「訪問看護ステーション等」という。)の職員に限るとしているところである。具体的には、当該認知症対応 型共同生活介護事業所と訪問看護ステーション等が、同一市町 村内に所在している又は同一市町村内に所在していないとして も、自動車等による移動に要する時間がおおむね20分以内の近 距離に所在するなど、実態として必要な連携をとることができ ることが必要である。

③ 認知症対応型共同生活介護事業所は、利用者に提供する看取 り介護の質を常に向上させていくためにも、計画(Plan)、実行 (Do)、評価(Check)、改善(Action)のサイクル(PDCAサイクル) により、看取り介護を実施する体制を構築するとともに、それ を強化していくことが重要であり、具体的には、次のような取 組が求められる。

イ 看取りに関する指針を定めることで事業所の看取りに対す る方針等を明らかにする(Plan)。
ロ 看取り介護の実施に当たっては、当該利用者に係る医師の 診断を前提にして、介護に係る計画に基づいて、利用者がそ の人らしく生き、その人らしい最期が迎えられるよう支援を 行う(Do)。
ハ 多職種が参加するケアカンファレンス等を通じて、実施し た看取り介護の検証や、職員の精神的負担の把握及びそれに 対する支援を行う(Check)。
ニ 看取りに関する指針の内容その他看取り介護の実施体制に ついて、適宜、適切な見直しを行う(Action)。
なお、認知症対応型共同生活介護事業所は、看取り介護の 改善のために、適宜、家族等に対する看取り介護に関する報 告会並びに利用者等及び地域住民との意見交換による地域へ の啓発活動を行うことが望ましい。

④ 質の高い看取り介護を実施するためには、多職種連携により、 利用者等に対し、十分な説明を行い、理解を得るよう努力する ことが不可欠である。具体的には、認知症対応型共同生活介護 事業所は、看取り介護を実施するに当たり、終末期にたどる経 過、事業所等において看取りに際して行いうる医療行為の選択 肢、医師や医療機関との連携体制などについて、利用者等の理 解が得られるよう継続的な説明に努めることが重要である。加 えて、説明の際には、利用者等の理解を助けるため、利用者に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供すること。

⑤ 看取り介護の実施に当たっては、管理者を中心として、看護職員、介護職員、介護支援専門員等による協議の上、看取りに 関する指針が定められていることが必要であり、同指針に盛り 込むべき項目としては、例えば、以下の事項が考えられる。

イ 当該事業所の看取りに関する考え方
ロ 終末期にたどる経過(時期、プロセスごと)とそれに応じ た介護の考え方
ハ 事業所において看取りに際して行いうる医療行為の選択肢
ニ 医師や医療機関との連携体制(夜間及び緊急時の対応を含む)
ホ 利用者等への情報提供及び意思確認の方法
ヘ 利用者等への情報提供に供する資料及び同意書の書式
ト 家族等への心理的支援に関する考え方
チ その他看取り介護を受ける利用者に対して事業所の職員が取るべき具体的な対応の方法

⑥ 看取りに関する指針に盛り込むべき内容を、施設基準第34号 ハに規定する重度化した場合の対応に係る指針に記載する場合 は、その記載をもって看取りに関する指針の作成に代えること ができるものとする。また、重度化した場合の対応に係る指針 をもって看取りに関する指針として扱う場合は、適宜見直しを行うこと。

⑦ 看取り介護の実施に当たっては、次に掲げる事項を介護記録等に記録するとともに、多職種連携を図るため、医師、看護職 員、介護職員、介護支援専門員等による適切な情報共有に努め ること。

イ 終末期の身体症状の変化及びこれに対する介護等についての記録
ロ 療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケアについての記録
ハ 看取り介護の各プロセスにおいて把握した利用者等の意向と、それに基づくアセスメント及び対応についての記録

⑧ 利用者等に対する随時の説明に係る同意については、口頭で 同意を得た場合は、介護記録にその説明日時、内容等を記載す るとともに、同意を得た旨を記載しておくことが必要である。
また、利用者が十分に判断をできる状態になく、かつ、家族 の来訪が見込まれないような場合も、医師、看護職員、介護職 員等が利用者の状態等に応じて随時、利用者に対する看取り介 護について相談し、共同して看取り介護を行っていると認めら れる場合には、看取り介護加算の算定は可能である。
この場合には、適切な看取り介護が行われていることが担保 されるよう、介護記録に職員間の相談日時、内容等を記載する とともに、利用者の状態や、家族と連絡を取ったにもかかわら ず事業所への来訪がなかった旨を記載しておくことが必要であ る。
なお、家族が利用者の看取りについて共に考えることは極め て重要であり、事業所は、連絡を取ったにもかかわらず来訪がなかったとしても、継続的に連絡を取り続け、可能な限り家族 の意思を確認しながら介護を進めていくことが重要である。

⑨ 看取り介護加算は、利用者等告示第40号に定める基準に適合 する看取り介護を受けた利用者が死亡した場合に、死亡日を含 めて30日を上限として、認知症対応型共同生活介護事業所にお いて行った看取り介護を評価するものである。
死亡前に自宅へ戻ったり、医療機関へ入院したりした後、自 宅や入院先で死亡した場合でも算定可能であるが、その際には、 当該認知症対応型共同生活介護事業所において看取り介護を直 接行っていない退居した日の翌日から死亡日までの間は、算定 することができない。(したがって、退居した日の翌日から死 亡日までの期間が30日以上あっ た場合には、看取り介護加算 を算定することはできない。)

⑩ 認知症対応型共同生活介護事業所を退居等した月と死亡した 月が異なる場合でも算定可能であるが、看取り介護加算は死亡 月にまとめ て算定することから、利用者側にとっては、事業所に入居していない月についても自己負担を請求されることに なるため、利用者が退居等する際、退居等の翌月に亡くなった 場合に、前月分の看取り介護加算に係る一部負担の請求を行う 場合があることを説明し、文書にて同意を得ておくことが必要 である。

⑪ 認知症対応型共同生活介護事業所は、退居等の後も、継続し て利用者の家族への指導や医療機関に対する情報提供等を行う ことが必要であり、利用者の家族、入院先の医療機関等との継 続的な関わりの中で、利用者の死亡を確認することができる。
なお、情報の共有を円滑に行う観点から、事業所が入院する 医療機関等に利用者の状態を尋ねたときに、当該医療機関等が 事業所に対して本人の状態を伝えることについて、退居等の際、 利用者等に対して説明をし、文書にて同意を得ておくことが必 要である。

⑫ 利用者が入退院をし、又は外泊した場合であって、当該入院 又は外泊期間が死亡日以前30日の範囲内であれば、当該入院又 は外泊期間を除いた期間について、看取り介護加算の算定が可 能である。

⑬ 入院若しくは外泊又は退居の当日について看取り介護加算を 算定できるかどうかは、当該日に所定単位数を算定するかどう かによる。

 家庭的な環境と地域住民との交流の下で、入浴、排せつ、食 事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うこと により、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営 むことができるようにするという認知症対応型共同生活介護の 事業の性質に鑑み、1月に2人以上が看取り介護加算を算定す ることが常態化することは、望ましくないものであること。