【H27改定・訪問介護】特定事業所加算

【報酬告示】
別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定訪問介護事業所が、利用者に対し、 指定訪問介護を行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、1回につき次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。ただし、 次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) 特定事業所加算(Ⅰ)  所定単位数の100分の20に相当する単位
(2) 特定事業所加算(Ⅱ) 所定単位数の100分の10に相当する単位
(3) 特定事業所加算(Ⅲ)   所定単位数の100分の10に相当する単位
(4) 特定事業所加算(Ⅳ)  所定単位数の100分の5に相当する単位

※ 別に厚生労働大臣が定める基準の内容は次のとおり。

イ 特定事業所加算(I) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。

(1) 指定訪問介護事業所の全ての訪問介護員等(登録型の訪問介護員等(あらかじめ当該指 定訪問介護事業所に登録し、当該指定訪問介護事業所から指示があった場合に、直接、当該指示を受けた利用者の居宅を訪問し、指定訪問介護(指定居宅サービス等基準第四条に規定する指定訪問介護をいう。以下同じ。)を行う訪問介護員等をいう。)を含む。以下同 じ。)に対し、訪問介護員等ごとに研修計画を作成し、当該計画に従い、研修(外部における研修を含む。)を実施又は実施を予定していること。
(2) 次に掲げる基準に従い、指定訪問介護が行われていること。
(一) 利用者に関する情報若しくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達又は当該指定訪問介護事業所における訪問介護員等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催すること。
(二) 指定訪問介護の提供に当たっては、サービス提供責任者が、当該利用者を担当する訪問介護員等に対し、当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法により伝達してから開始するとともに、サービス提供終了後、担当する訪問介護員等から適宜報告を受けること。
(3) 当該指定訪問介護事業所の全ての訪問介護員等に対し、健康診断等を定期的に実施すること。
(4) 指定居宅サービス等基準第二十九条第六号に規定する緊急時等における対応方法が利用者に明示されていること。
(5) 当該指定訪問介護事業所の訪問介護員等の総数のうち介護福祉士の占める割合が百分の三十以上又は介護福祉士、実務者研修修了者並びに施行規則第二十二条の二十三第一項 に規定する介護職員基礎研修課程を修了した者(以下「介護職員基礎研修課程修了者」という。)及び一級課程を修了した者(以下「一級課程修了者」という。)の占める割合が百分の五十以上であること。
(6) 当該指定訪問介護事業所の全てのサービス提供責任者が三年以上の実務経験を有する介護福祉士又は五年以上の実務経験を有する実務者研修修了者若しくは介護職員基礎研修課程修了者若しくは一級課程修了者であること。ただし、指定居宅サービス等基準第五条第二項の規定により一人を超えるサービス提供責任者を配置することとされている事業所においては、常勤のサービス提供責任者を二名以上配置していること。
(7) 前年度又は算定日が属する月の前三月間における利用者の総数のうち、要介護状態区分が要介護四及び要介護五である者、日常生活に支障を来すおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症(介護保険法(平成九年法律第百二十三 号。以下「法」という。)第五条の二に規定する認知症をいう。)である者並びに社会福祉士及び介護福祉士法施行規則(昭和六十二年厚生省令第四十九号)第一条各号に掲げる行為を必要とする者(当該指定訪問介護事業所が社会福祉士及び介護福祉士法附則第二十条第一項の登録を受けている場合に限る。)の占める割合が百分の二十以上であること。

ロ 特定事業所加算(Ⅱ) イの(1)から(4)までに掲げる基準のいずれにも適合し、かつ、(5)又は(6)のいずれかに適合すること。

ハ 特定事業所加算(Ⅲ) イの(1)から(4)まで及び(7)に掲げる基準のいずれにも適合すること。

ニ 特定事業所加算(Ⅳ)  次に掲げる基準のいずれにも適合すること。

(1)イの(2)から(4)までに掲げる基準のいずれにも適合すること。
(2)指定訪問介護事業所の全てのサービス提供責任者に対し、サーピス提供責任者ごとに研修計画を作成し、当該計画に従い、 研修(外部における研修を含む。)を実施又は実施を予定してい ること。
(3)指定居宅サービス等基準第五条第一項の規定により配置すこととされている常勤のサービス提供責任者が 二人以下の指定訪問介護事業所であって、同項の規定により配置することとされているサービス提供責任者を常勤により配置し、かつ、同項 に規定する基準を上回る数の常勤のサービス提供責任者を一人以上配置していること。
(4) 前年度又は算定日が属する月の前三月間における利用者の総数のうち、要介護状態区分が要介護三、要介護四又は要介護五である者、日常生活に支障を来すおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症である者並びに社会福祉士及び介護福社士法施行規則第一条各号に掲げる行為を必要とする者の占める割合が百分の六十以上であること。

【解釈通知】
特定事業所加算について
特定事業所加算の各算定要件については、次に定めるところによる。

① 体制要件

イ 計画的な研修の実施
厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95 号。以下「大臣基準告示」という。)第3号イ(1)の「訪問介 護員等ごとに研修計画を作成」又は同号ニ(2)の「サービス提供責任者ごとに研修計画を作成」については、当該事業所におけるサービス従事者の資質向上のための研修内容の全体像と当該研修実施のための勤務体制の確保を定めるとともに、 訪問介護員等又はサービス提供責任者について個別具体的な研修の目標、内容、研修期間、実施時期等を定めた計画を策定しなければならない。
ロ 会議の定期的開催 同号イ(2)(一)の「利用者に関する情報若しくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達又は当該指定訪問介護事業所における訪問介護員等の技術指導を目的とした会議」とは、サービス提供責任者が主宰し、登録ヘルパーも含めて、当該事業所においてサービス提供に当たる訪問介護員等のすべてが 参加するものでなければならない。なお、実施に当たっては、 全員が一堂に会して開催する必要はなく、サービス提供責任者ごとにいくつかのグループ別に分かれて開催することで差し支えない。会議の開催状況については、その概要を記録しなければならない。なお、「定期的」とは、おおむね1月に1回以上開催されている必要がある。
ハ 文書等による指示及びサービス提供後の報告同号イ(2)(二)の「当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項」とは、少なくとも、次に掲げる事項について、その変化の動向を含め、記載しなければならない。
・利用者のADLや意欲
・利用者の主な訴えやサービス提供時の特段の要望
・家族を含む環境
・前回のサービス提供時の状況
・その他サービス提供に当たって必要な事項
なお、「前回のサービス提供時の状況」を除く事項については、変更があった場合に記載することで足りるものとし、 1日のうち、同一の訪問介護員等が同一の利用者に複数回訪問する場合であって、利用者の体調の急変等、特段の事情がないときは、当該利用者に係る文書等の指示及びサービス提供後の報告を省略することも差し支えないものとする。
また、サービス提供責任者が事業所に不在時のサービス提供に係る文書等による指示及びサービス提供後の報告については、サービス提供責任者が事前に一括指示を行い、適宜事後に報告を受けることも差し支えないものとする。この場合、 前回のサービス提供時の状況等については、訪問介護員等の間での引き継ぎを行う等、適切な対応を図るとともに、利用 者の体調の急変等の際の対応のためサービス提供責任者との連絡体制を適切に確保すること。
同号イ(2)(二)の「文書等の確実な方法」とは、直接面接しながら文書を手交する方法のほか、FAX、メール等によることも可能である。
また、同号イ(2)(二)の訪問介護員等から適宜受けるサービス 提供終了後の報告内容について、サービス提供責任者は、文書(電磁的記録を含む にて記録を保存しなければならない。
ニ 定期健康診断の実施同号イ(3)の健康診断等については、労働安全衛生法により定期に実施することが義務付けられた「常時使用する労働者」に該当しない訪問介護員等も含めて、少なくとも1年以内ごとに1回、事業主の費用負担により実施しなければならない。 新たに加算を算定しようとする場合にあっては、少なくとも1年以内に当該健康診断等が実施されることが計画されていることをもって足りるものとする。
ホ 緊急時における対応方法の明示同号イ(4)の「明示」については、当該事業所における緊急時等の対応方針、緊急時の連絡先及び対応可能時間等を記載した文書を利用者に交付し、説明を行うものとする。なお、 交付すべき文書については、重要事項説明書等に当該内容を明記することをもって足りるものとする。

② 人材要件

イ 訪問介護員等要件
第3号イ(5)の介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者及び一級課程修了者の割合については、前年度(3月を除く 又は届出日の属する月の前3月の1月当たりの実績の平均について、常勤換算方法により算出した数を用いて算出するものとする。
なお、介護福祉士又は実務者研修修了者、介護職員基礎研修課程修了者若しくは一級課程修了者とは、各月の前月の末日時点で資格を取得している又は研修の課程を修了している者とすること。
また、看護師等の資格を有する者については、一級課程の全科目を免除することが可能とされていたことから、一級課程修了者に含めて差し支えない。
ロ サービス提供責任者要件同号イ(6)の「実務経験」は、サービス提供責任者としての従事期間ではなく、在宅や施設を問わず介護に関する業務に従事した期間をいうものであり、資格取得又は研修修了前の従事期間も含めるものとする。
なお、同号イ(6)ただし書については、指定居宅サービス基準第5条第2項の規定により常勤のサービス提供責任者を2 人配置することとされている事業所については、同項ただし書により常勤のサービス提供責任者を1人配置し、非常勤の サービス提供責任者を常勤換算方法で必要とされる員数配置することで基準を満たすことになるが、本要件を満たすためには、常勤のサービス提供責任者を2人以上配置しなければならないとしているものである。
また、同号ニ(3)については、指定居宅サービス等基準第5条第二項の規定により配置されることとされている常勤のサ ービス提供責任者が2人以下の指定訪問介護事業所であって、 基準により配置することとされている常勤のサービス提供責任者の数(サービス提供責任者の配置について、常勤換算方法を採用する事業所を除く。)を上回る数の常勤のサービス提供責任者を1人以上配置しなければならないこととしてい るものである。
看護師等の資格を有する者については、一級課程の全科目 を免除することが可能とされていたことから、一級課程修了者に含めて差し支えない。

③ 重度要介護者等対応要件

第3号イ(7)の要介護4及び要介護5である者又は同号ニ(4)の要介護3、要介護4又は要介護5である者、日常生活に支障を 来すおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症である者並びに社会福祉士及び介護福祉士法施行規則(昭和61年厚生省令第49号)第1条各号に掲げる行 為を必要とする者の割合については、前年度(3月を除く又 は届出日の属する月の前3月の1月当たりの実績の平均につい て、利用実人員又は訪問回数を用いて算定するものとする。なお、「日常生活に支障を来すおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症である者」とは、 日常生活自立度のランクIII、IV又はMに該当する利用者を、「社 会福祉士及び介護福祉士法施行規則第一条各号に掲げる行為を必要とする者」とは、たんの吸引等(口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内の喀痰吸引、胃ろう又は腸ろうによる経管栄養又は経鼻経管栄養)の行為を必要とする利用者を指すものとする。また、本要件に係る割合の計算において、 たんの吸引等の行為を必要とする者を算入できる事業所は、社会福祉士及び介護福祉士法の規定に基づく、自らの事業又はその一環としてたんの吸引等の業務を行うための登録を受けているものに限られること。

④ 割合の計算方法

②イの職員の割合及び3の利用実人員の割合の計算は、次の取扱いによるものとする。
イ 前年度の実績が6月に満たない事業所(新たに事業を開始し、又は再開した事業所を含むについては、前年度の実績による加算の届出はできないものとする。
ロ 前3月の実績により届出を行った事業所については、届出を行った月以降においても、直近3月間の職員又は利用者の割合につき、毎月継続的に所定の割合を維持しなければならない。
また、その割合については、毎月ごとに記録するものとし、 所定の割合を下回った場合については、直ちに第一の5の届出を提出しなければならない。